去る三月十二日、師匠のご命日繫昌亭夜席において、自身初めてとなる独演会を開催させて頂きました。不安ばかりで当日を迎えましたが、師匠とご縁のあった方々や和歌山ゆかりの人。僕のラジオ番組のリスナーさんらも沢山ご来場頂きましてとても感動的な一日になりました。加えて一門の先輩や後輩も沢山駆けつけて下さいました。この場でもお礼を申し上げます。さて、僕は生粋の南海ホークスファン。師匠は近鉄ファン。内弟子中の僕を大阪球場に連れくれたことがある。この年、ダイエーへ身売りしたホークスと近鉄との試合。かつて本拠地だったホークスが敵となる三塁側。近鉄が本拠地扱いとなり一塁側。師匠は当たり前だが近鉄ファンが集まるかつて僕たち南海ファンが陣取っていた一塁側に向かったその時、「すいません！　師匠と同じところへは座れません！」・・・よくこんな事を言えたもんです。またそれを「あ～そうか～」と三塁側へ行くことを許してくれた師匠。その他、大晦日、茶の間で紅白を共に観ながら、これまた僕が学生時代からファン荻野目洋子さんが歌いだすと、その魅力を熱弁すると、「ほ～ほ～」と感心してくれた師匠。現在、懐の深さを恥ずかしながら実感する僕です。